『意味がなければスイングはない』村上春樹著
村上春樹主義者として 大失態をしていた
2008年に文春文庫から、村上春樹氏の音楽評論をまとめた文庫本が出版されていたのだ
私は 村上氏の翻訳本は 時々後回しにしてはいるが 長編、短編の全ての小説、あらゆるエッセイや対談は 時系列ですべて読むことを約40年間習慣にしてきた
なのにこの本を、不覚にも見落としていたのだ
しかし昨日 マルヤマクラスの2Fにある書店で見つけて 本当に本当にびっくりした
そしてもちろん買って読み始めた次第です
ハルキストや村上春樹主義者のみなさまなら 当然ご存知とは思いますが 村上氏の音楽に対する愛、造詣の深さは 尊敬に値するんですよ
そしてこの文庫本も まさしく
村上氏の音楽に対する愛が 溢れています
「シューベルトのピアノ・ソナタからジャズの巨星スタン・ゲッツの〈闇の二年間〉、ブルース・スプリングスティーン、Jポップのスガシカオまで、すべての音楽シーンから選りすぐった十一人の名曲がじっくりと、磨き抜かれた達意の文章で、しかもあふれるばかりの愛情をもって語り尽くされる。」
と 文庫の背表紙に書かれていますが
まったくその通り!
これ見たら 読みたくなりませんか?
文春文庫さん よくぞこれを文庫で出版してくださいました
この本 たったの660円!
でも これは 単行本として レコードはカラー印刷で 今年出版された村上春樹著『古くて素敵なクラシック・レコードたち』文芸春秋発行のような装丁で同じくらいの価格(2300円+税)でも 十分買う人が たくさんいると思う
村上春樹氏のますますのご活躍を陰ながらお祈りしながら、ほぼ同世代にこんなとびきり素晴らしい作家と出会えた幸福をあらためて噛み締めている