よこさん69歳の日記

温かなコミュニティを育て、コミュニティが繋がることで世界を平和に❣️

資本主義にサヨナラする前に

「資本主義にサヨナラする前に」

 


能力主義、効率主義にサヨナラしましょう

 


私たちは 資本主義のシステムにうまく馴染むために

自然と能力主義、効率主義の考え方を身につけてきたように思います

 


・仕事が早いのは素晴らしい

 タイムイズマネー

(本当にそうでしょうか?)

その結果 ストレスをためて病気になっていませんか?

 


・利益をより多く出す事業、企業、個人がベスト(その結果 環境破壊につながっていないでしょうか?)

簡単に 人やご縁を切り捨てていませんか?

 


・人より優秀でありたい→自己啓発本セミナーなどで自己成長と言いながら

「成功神話」を盲信していませんか?

ある範囲の中で「仕事ができない」人を 見下していないでしょうか?

いったい、そもそも「成功」ってなんでしょう?

あるいは 人生において「失敗」ってなんですか?

 


・より早く、より多く、より安く獲得したい(より多く稼ぎたい、より楽に…)

一体なんのために?

そして生まれた地球規模の所得格差


・「できる人」と評価されたい

(誰に?なんのために?)

自己肯定感を高める?

 

などなど…

 


その結果 「幸せな世界」「幸せな自分」になったのなら 問題はないわけです

そもそも 既存の社会システム(経済システム)が うまく機能しているなら

SDGsは 生まれなかったはずです

 


しかし どうでしょうか?

「自分だけの幸せ」や「自社だけの成功」「自国だけの繁栄」などは あり得ません

 


現在 いろいろな方面から聞こえてくる「資本主義の限界」

斎藤幸平さんが資本主義に真っ向から挑んで書かれた『人新世の「資本論」』が 発行部数40万部を超えました

 

資本主義というシステムを支えてきたのは 実は能力や効率を求める私たちの「在り方」だったように思います

「自然」から離れて、お金にならないモノを大切にしない私たち自身の生き方だったのではないでしょうか?

 

なので 資本主義にサヨナラする前に 能力主義と効率主義にサヨナラすることが大切だと考えます

 

そこが斎藤幸平さん言うところの「潤沢な脱成長経済」につながっていくのではないでしょうか?

 

コロナは それを私たちに教えてくれている気がします


「より早く、より多く、より安く」といった能力、効率は AIが人間よりはるかに優れているに決まっています

 


だとしたら 人間の価値は

そんなところにあるのではないはずです

 


コロナの蔓延、AIの台頭と資本主義の限界、環境破壊、温暖化、異常なまでの地球規模の所得格差は 大いに関係していると思います

 


では どんな世界を目指したらいいのでしょうか?

 


それは 能力主義や効率主義から

見放されてきた人々を大切にする世界・社会・会社・コミュニティだと思います

 


子どもや 病気の方、障がい者、お年寄りなど 社会的弱者と言われてる人々や 地球上で飢餓やとんでもない所得格差で苦しんでいる途上国の人々をどうすれば幸せにできるかを真剣に考えること 

そこに答えがあるように思います

 


多様性を尊重しようと言うなら

まず そこでしょう…と

あるいは 地球規模の課題解決には

多様性が必要です

 

今までのシステムのまま、今までのような考え方で、既得権益にしがみついているようでは 一歩も前へ進めません

 


ダイバーシティSDGsが いたるところで言われていますが 能力主義、効率主義に囚われている思考からは

地球課題、地域課題を解決することはできないと思います

 


なので 資本主義にサヨナラする前に能力主義と効率主義にサヨナラを❣️

 

これからの時代、より多く社会や他者に貢献することを目指しましょう

 


そしてそのためにこそ実は

DXが役に立つのだと思います

 

DXは 能力主義、効率主義のために使ってはダメです

 


この度 有り難い出会いのもと

テックサプライで、Happy  Transformation(HX)

を目指したプロジェクトがスタートします

 


これに取り組めるのは

「愛のもとに」会社を運営している中小企業です

今まで 見放されてきた地方です

経済の中心地ではなかった地域です

 

その一助のために 助け合いのプラットフォーム「1万人の船🚢」や 市民メディア WebマガジンLink! を始めました

 

 

例えば、テックサプライの優子さんは

ずっと以前から「従業員は家族」と言い、実行してきた経営者です

 

多くの困難の中 決してブレずに人間力を磨き続けてきました

不要だからと無慈悲に人を切り捨てたりしてきませんでした

 

これからも子どもたちの未来のために、より良い世界をつくるために「会社」という組織を従業員みんなで育てていきたいと考えています

 

私が 2002年〜2015年

コミュニティとしての Cafe toneを運営できたのも 私を家族として受け入れてくれた

テックサプライと優子さんという不思議で奇跡のような存在あってこそのことでした

 

よってここに宣言いたします

 


「幸せ主義、家族主義❎HX」

幸せな会社・コミュニティ・社会・世界、生き方を目指します

 

 

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寺山修司の思い出

高校生の頃、天才作家・寺山修司が  大好きだった。

 


『書を捨てよ街へ出よう』を読めば 授業をさぼって街をうろつき、映画にハマり

競馬のエッセイを読んで競馬の世界のロマンに憧れて家出。

 


寺山のエッセイに登場する三冠馬タケシバオーに会いに 静内のK牧場を訪ねた。

 


アルバイトを希望したら 「いいですよ」と優しく言っていただき

牧場の娘さんと一緒に 憧れの三冠馬のお世話をした。

 


客間に寝かせていただき 食事も家族同様の扱いに さすがに申し訳なくなり 確か1週間ほどで 札幌に帰ってきたと思う。

 


実家では 私が行く先知れずに家出などして大騒ぎ。

 


だが 従姉妹の昌子ちゃんだけには、行き先を話していたので 父が 昌子ちゃんから聞いて私を探しに静内に来たらしい。

 


あてなどない中 静内の占いを訪ねて相談すると「この娘さんは 大丈夫です。そのうち帰ってきます。それより 土地の登記簿を確かめてください。」と言われたそうだ。

 


父が札幌に帰って さっそく調べたところ 記載に間違いを見つけた。

そのまま放っておけば 結構面倒なことになった…という思わぬ展開に…。

 


そんな事情を知らずに

有り難く頂戴したバイト代で 札幌に帰ってくると 叱られるどころか 「家出のお陰で 土地の登記ミスが見つかった」とまったくお咎めなし。

 


あの出来事は 寺山修司のお導きのおかげだったのではないだろうかと 50年も経った今にして思う。

 


それぐらい当時の私は 寺山修司に心酔していた。

 


私は 寺山修司から、モノに囚われず 執着せず 自由に生きることを教わったように思う

 


寺山修司のエッセイに確かこんな記述が  あった。

 


「手に持てるものは 二つだけ。

モノを所有するとは、管理すること。したがってモノが増えれば不自由になる。

しかし空を見上げて 青い空は自分のものだ、と思えば そうである」みたいな いかにもな詩人の言説に すっかり影響された私は

以後の人生でも モノへの執着なく この年まで身軽に生きてきた。

 

元祖ミニマリスト❣️

 

 

最近 静内のK牧場で

競走馬に保険をかけ、保険金目当てに殺害したという新聞記事をたまたま見た。

 


寺山修司も きっとあの世で 悲しんでいるだろうなあ…。

 


お金やモノに執着せず

ロマンに生きる人生 誰がなんと言おうが「寺山修司」に憧れます

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『意味がなければスイングはない』村上春樹著

村上春樹主義者として 大失態をしていた

 

2008年に文春文庫から、村上春樹氏の音楽評論をまとめた文庫本が出版されていたのだ

 

私は 村上氏の翻訳本は 時々後回しにしてはいるが 長編、短編の全ての小説、あらゆるエッセイや対談は 時系列ですべて読むことを約40年間習慣にしてきた

 

なのにこの本を、不覚にも見落としていたのだ

 

しかし昨日 マルヤマクラスの2Fにある書店で見つけて 本当に本当にびっくりした

 

そしてもちろん買って読み始めた次第です

 

ハルキストや村上春樹主義者のみなさまなら 当然ご存知とは思いますが 村上氏の音楽に対する愛、造詣の深さは 尊敬に値するんですよ

 

そしてこの文庫本も まさしく

村上氏の音楽に対する愛が 溢れています

 

シューベルトのピアノ・ソナタからジャズの巨星スタン・ゲッツの〈闇の二年間〉、ブルース・スプリングスティーン、Jポップのスガシカオまで、すべての音楽シーンから選りすぐった十一人の名曲がじっくりと、磨き抜かれた達意の文章で、しかもあふれるばかりの愛情をもって語り尽くされる。」

と 文庫の背表紙に書かれていますが

まったくその通り!

これ見たら 読みたくなりませんか?

 

文春文庫さん よくぞこれを文庫で出版してくださいました

 

この本 たったの660円!

でも これは 単行本として レコードはカラー印刷で 今年出版された村上春樹著『古くて素敵なクラシック・レコードたち』文芸春秋発行のような装丁で同じくらいの価格(2300円+税)でも 十分買う人が たくさんいると思う

 

村上春樹氏のますますのご活躍を陰ながらお祈りしながら、ほぼ同世代にこんなとびきり素晴らしい作家と出会えた幸福をあらためて噛み締めている

 

 

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どうして「仕事が出来る」と いいんだろう?

という疑問を 少し突っ込んで考えてみる

 

世の中に仕事は 1000も1万もある

 

自分で始めるか 誰かに雇われるかは別として

世の中には ほんとうにたくさんの仕事がある

 

働き方も 正社員、派遣、アルバイト、経営者、フリーランスなど さまざまな形態がある

 

まず 仕事というからには お金を稼げなければ 仕事として成立しないという事情があったりする

 

でも 果たしてそうだろうか?

 

家庭の専業主婦は お金を稼がないけれど 子育てや家事、料理など 大切な仕事をしている仕事人だ

 

あるいは 事業規模が 何十、何百 いや 何十兆という売り上げ規模の事業を経営しているが その事業内容が 世のため人のためになっていない場合も多々あると思う

 

環境破壊や 働く人々の心をも 破壊するようなブラック企業も あったりするのが 世界の現実だ

 

「仕事が出来る」って どういうこっちゃと

考えてみることも必要だと思う

 

特に現在 SDGsが どこここで叫ばれていて 気候変動や世界の経済格差の課題に 企業自らが 取り組んでいる…ことになっている

 

だが そもそもその課題をつくってきたのは

そのグローバル企業だったりもしている…と思うのは 私だけだろうか?

 

あるいは 「お金が お金の儲かるところに集まる資本主義の仕組み」がつくる課題

 

ダボス会議が「資本主義のグレートリセット」をテーマに 議論しているらしい

 

でもね、今まで SDGsの1番 「貧困をなくそう」の貧困=1日1.25ドル以下で 生活する14億人を なかば無視して 経済成長を追いかけてきた企業と私たち市民が いったいどうやって資本主義をグレートリセットするのだろう?

 

そういうものごとの流れに 意を唱えているわけでは 決してない

 

ただ 疑問に思うだけだ

いや どうしたら 世界の貧困や戦争をなくせるだろうと思うのだ

 

貧困や戦争のようなネガティブな事象にフォーカスすべきではないなどという意見が 時々聞こえてくるが 私は無視する

 

私は 若い頃 地球の南北問題(経済格差の課題)を知って 思ったことがある

 

世界のGNPの総合計を地球の総人口で割った平均値の生活を 引き受けなければ そういう問題に関われないなあ…と

 

きっと日本の平均水準は 大幅に下がるかもしれないと その時は思った

 

でも それでもよしとしようと思った

なんか 覚悟の問題だと思ったのだ

 

世界にご飯を満足に食べられない子どもや大人がいる間 自分の生活に満足して のほほんとしているわけにはいかないと思ったのだ

 

が、なすすべなく 結局のほほんと生きてきた

40年近くも!

 

斎藤幸平さんが『人新世の「資本論」』で

「潤沢な脱成長」を唱えている

 

脱成長で なぜ潤沢なのかは 本を読んでくださいね

 

SDGsは 大衆のアヘンだ」という斎藤さん

 

だが 世界中に 

「誰一人取り残さない」で、人々の幸せを願い行動する人が 3.5%いたら

世界は 確実に変わるとも言っている

 

私は その3.5%になりたい

そして そういう人と出会っていきたい

 

実はそれが 私が呼びかけている

「1万人の船🚢」です

 

それから   ペットボトル完全循環(燃やさない・捨てない未来をつくる)という 素晴らしいプロジェクトにも出会ったし…

 

いつも私を支えてくれる

枯れ草シスターズとともに❣️

 

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本に導かれて…

 

「旅する書店」というオンライン読書会を書店員5名で運営中です

 

この会 毎回毎回いい感じなんです

とても豊かで優しい時間が流れます

 

ファシリテーターをしてくれる方が

東京時代に(現在は 山梨県在住)ビブリオバトルを主催していたくらいの読書家で かつ参加者の気持ちや 意見をさりげなく 穏やかに引き出す才能の持ち主ということが大きいです

 

ビブリオバトル: 5分間でお薦めの本の魅力を語り、「どの本が一番読みたくなったか」で投票を行い「チャンプ本」を決める書評合戦

 

他の3名もそれぞれ個性的で 素敵なメンバーたちで 月に1、2回のオンライン読書会が 毎回楽しみになってます

 

もちろん どなたでも 参加可能なので お問い合わせくださいね

 

島根の大学生、東京のリアル書店員、北海道伊達市のアートな会社役員

 

5名の書店員の所在地がバラバラなことも面白いです

 

私が本好きになったのは

幼稚園時代にさかのぼります

 

その当時ピアノを習いに行っていた先生のお家に絵本や本がたくさんありました

 

ピアノの練習はさっぱりやらずに 本を読むのが楽しみで 毎週通っていました

 

(結局ピアノは 小学生で辞めてしまい

ほとんど進歩せず、18歳から25歳の引きこもり時代に独学で弾けるようになりました)

 

でも小学校に行くと ピアノの先生のご主人が 図書室の先生で 私に次々と本を勧めてくれるように繋がっていきます

 

私は 世界の名作より 明智小五郎シリーズやSFに夢中でした

 

図書室に入ると わくわくドキドキでまさしくワンダーランドでした

 

そんな小学生時代で 決定的に本好きになったのです

 

幼稚園時代から69歳まで、あらゆるジャンルの良書も悪書(たまには そんな本もある)も 面白ければなんでも読んで 知識を得るというより 感性を多少なりとも磨いてもらったように思います

 

そして 本のおかげで「世界」を考えるようになりました

 

もしも本を読まない人生だったとしたら

半径500mくらいの日常の中で 生きていたと思います

 

もちろん、それが悪いわけではありません

 

私は 見たことがなくても「世界」というものを想像して生きる人生を選んだ、ということだと思います

 

人生は 毎日毎日 一瞬一瞬の選択で築かれていきます

 

何を見て 何を思い 誰と付き合い 何を仕事にし 何を食べ 何を話し どんな夢や理想を持つか持たないか…

 

私にとって リアルな人や物事との出会いと同じくらい 本の中での物語や人との出会いに導かれた人生を歩んできました

 

そして今

「旅する書店」という架空の書店員として

読んだ本を興味のある方に 伝えたり 読んだことのない本から 想像力を広げさせてもらう

 

本を通して出会う物語・人々のおかげで 人生がどれほど豊かになったことでしょう

 

そして それがもう一つ私の人生で大切にしている「行動」に繋がっていきます

 

最近の出会い

著者小山内洋子さん、服部みれいさん

このお二人自身の出会いがとても不思議で面白いです

 

興味あったらぜひ読んでみてください

 

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「助け合いのコミュニティ1万人の船」出航

ギリシャ経済危機のさなかに財務大臣をされたヤニス・バルファキスの『クソったれ資本主義が倒れたあとの、もう一つの世界』を読んだ

 

なにせ斎藤幸平さんが推薦しているので

私としては必読です

 

斎藤さんの『人新世の「資本論」』もそうだが

スラスラと読める本ではない

 

パンデミック後の資本主義社会のあり方を、鋭く問いかける野心作」という書評の通りの内容

 

「こんなことが書いてありました」などと簡単に決して言えない

 

訳者が後書きで こんなふうに書いてあった

 

私たちは無力だと思うから、無力なのかもしれない。どんな未来を描くのであれ、私たちに「別の選択肢(オルタナティブ)」は必ずあると信じ、その世界が実現する可能性について考え、ぜひ行動してほしいと訴えているのではないだろうか。

 

SDGs1番で言うところの貧困(一日1.25ドル以下で生活する人)が いまだ14億人もいる世界

先進国の大量生産・大量消費が原因の気候危機

 

かのダボス会議でも課題となっている「資本主義のグレートリセット」に 問題を投げかけ、鋭く問いかけている本だと思う

 

誰一人取り残さない、地球77億家族と言うなら 14億の最貧困

SDGs1番を解決しなければ斎藤幸平さんの言う通り「SDGsは 大衆のアヘン」だ

 

私たちが無力だと思わず 地球77億が家族と心から思う1万人をなんとかつなげたいと思い「助け合いのコミュニティ1万人の船🚢」を出航することにした

 

斎藤幸平さんは こうも書いてもいる

「これまで私たちが無関心だったせいで、1%の富裕層・エリート層が好き勝手にルールを変えて、自分たちの価値観に合わせて、社会の仕組みや利害を作りあげてしまった。けれども、そろそろ、はっきりとしたNOを突きつけるときだ。冷笑主義を捨て、99%の力を見せつけてやろう。そのためには、まず3.5%が、今この瞬間から動き出すのが鍵である。その動きが、大きなうねりとなれば、資本の力は制限され、民主主義は刷新され、脱炭素社会も実現されるに違いない。」

 

地球家族1万人のコミュニティが世界で3万集まれば 3.5%が実現する。

そこを夢見て 一歩ずつ進んでいこう。

 

船は出た

 

今から67年前

洞爺丸台風で 青函連絡船が沈没

両親が亡くなった命日に…

 

 

1万人の船 HP

 

https://10000ppl.studio.site/

 

 

 

 

 

世界の平和を思うこと

これから書くことは、相当恥ずかしいことだ

 


なぜ恥ずかしいかは わかる人にはわかるはずだ

 


同じ感覚で生きている人がきっといるから

 


自分の人生にとって 大事なことなので 書いておこうと思った

 


地下鉄から降りて 家に帰る道すがら 足の悪い人を見かけた

 


その時突然 若い頃の思い出が蘇った

 


私は 10代の頃、足の悪い人や 体が不自由な人を見ると 心がかなり傷んだのだ

 


ヒリヒリとまるで火傷でもしたように…

 


自分はとりあえず五体満足でいる

美しくもないし、身体能力が高くもないが 健康である

しかしこの人は 足が悪い

 


私はそれをどうすることもできない

いや 本人がそれ(足が悪いこと)をどう感じているかもわからない

 


この世界には なぜこういった不平等があるのだろう?

 


どんな理由で その人は 足が悪い人生を生きているのだろう?

 


考えても答えはわからない

 


それから 

長く生きる人、短命な人の違いは?とか

 


なぜ世界には 相当愚かな戦争があるのだろう?とか

 


そんなことを考えているうちに

ほどなく引きこもるようになった

 

まったくもって あほな話だ


18歳から25歳までの7年間

 


理由は なんとなくわかるが 決して 世界が理不尽だからではない

 


ただ この理不尽さにどう向き合えばいいか 途方にくれたのは正直なところだ

 


大人は いったいどうやって こういうことに日々耐えているのかわからなかった

 


それから こんなこともあった

 


乗ったバスの中で

大人の会話が聞こえてくる

今 思い返せば、なんのこともなくたわいない会話だ

 


夫の愚痴や 子どもへの不満

他人に対するちょっとした悪口や妬み…

 


若い私は、そういった負のエネルギーに満ちた会話に耐えられず バスを途中で降りたことが 何度かある

 


繊細な心と言えば聞こえはいいが

優しいとか 繊細というより

ただ単に心が弱かったのだと思う

 


自分でも 考えられないほど

当時は心が弱かったのだ

 


今の私が その当時の私を見たら

なんて思うのか不思議なくらいだ

 


しかし その当時、そういったことを私一人では なんともできなかった

 


しかし見て見ぬふりもできない

 


その後私は 「平和な世界」を本気で願うようになった

 


きっとこの世界にある理不尽さや悲惨さを少しでもなんとかしたかったのだと思う

 


遠い世界で起きている戦争

 


たくさんの人々が 理由もなく殺される現実

 


そういうことと 不自由な体で

現実に向き合っていること

時には 差別的な他人の視線を浴びることが どこかで地続きのように感じた

 


この世界から なるべく理不尽な悲しみを無くしたい

 


できれば 人と人は それぞれの存在を大切にして 思いやりある世界であってほしい

 


そういう大人が 子供を育ててほしい

 


お互いを尊重し合う家庭であってほしい

 

私の家庭は まごうことなくそういう家庭だった

 

とりあえず ささやかな事例は知っている

 


私一人では 実現不可能であろうさまざまな思いが「世界平和」という抽象度の高い願いになったのだと 68歳のきょう気がついた

 


ずいぶんかかったが 理由が分かると スッキリする

 


今の自分は ちっとも優しくないし、心も弱くない

 


そんな自分が なぜ こんなにも強く世界平和を願い続けるのか やっと気がついた

 


一人一人をなんともできるわけはないが 世界をまるごと平和にすれば とりあえず無用な悲しみは 少しは減るだろうと、きっと思ったのだ

 

いや 世界全体をなんとかしなければ 個別のさまざまは 置いていかれたままだ

 


そんな考えでいいのだろうか?

 


いいのだと 自分で答える

 


抽象度の高い「世界平和」に対して

具体的な、できる限りの行動を積み重ねてきた多少の自負はあるから…

 

とりあえず考え続けることをやめなかったから…

 


理不尽さや 耐えがたい悲しみに出会う人がいる限り

自分の本当の幸せはないと思う

 


これ言うのは 相当恥ずかしい

 


だって「世界全体が幸せでなければ 個人の幸せはない」とあの宮沢賢治が言っているのだ

 


天才的な作家と自分を同じ扱いにするのは かなり恥ずかしいが 事実そう思うのだから仕方がない

 


それに宮沢賢治 大好きだし💕

 


温かなコミュニティをつくりたいと思うのも

子どもたちの未来のために

平和な世界をつくりたいと思うのも

世界の貧困や飢餓をなくしたいと思うのも

北海道の大自然に感謝して 持続可能な循環型社会を目指すことも 

ペットボトルを完全循環させるために高校生たちと行動することも

みな根っ子は一緒だ

 


同じ土から生えた別の草花なのだ

 


今日の帰り道に 気づいたことを書き留めようと思った次第

 


自分のための備忘録に…

 

写真は先日の 全国ペットボトルミーティングです

 

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