よこさん69歳の日記

温かなコミュニティを育て、コミュニティが繋がることで世界を平和に❣️

寺山修司の思い出

高校生の頃、天才作家・寺山修司が  大好きだった。

 


『書を捨てよ街へ出よう』を読めば 授業をさぼって街をうろつき、映画にハマり

競馬のエッセイを読んで競馬の世界のロマンに憧れて家出。

 


寺山のエッセイに登場する三冠馬タケシバオーに会いに 静内のK牧場を訪ねた。

 


アルバイトを希望したら 「いいですよ」と優しく言っていただき

牧場の娘さんと一緒に 憧れの三冠馬のお世話をした。

 


客間に寝かせていただき 食事も家族同様の扱いに さすがに申し訳なくなり 確か1週間ほどで 札幌に帰ってきたと思う。

 


実家では 私が行く先知れずに家出などして大騒ぎ。

 


だが 従姉妹の昌子ちゃんだけには、行き先を話していたので 父が 昌子ちゃんから聞いて私を探しに静内に来たらしい。

 


あてなどない中 静内の占いを訪ねて相談すると「この娘さんは 大丈夫です。そのうち帰ってきます。それより 土地の登記簿を確かめてください。」と言われたそうだ。

 


父が札幌に帰って さっそく調べたところ 記載に間違いを見つけた。

そのまま放っておけば 結構面倒なことになった…という思わぬ展開に…。

 


そんな事情を知らずに

有り難く頂戴したバイト代で 札幌に帰ってくると 叱られるどころか 「家出のお陰で 土地の登記ミスが見つかった」とまったくお咎めなし。

 


あの出来事は 寺山修司のお導きのおかげだったのではないだろうかと 50年も経った今にして思う。

 


それぐらい当時の私は 寺山修司に心酔していた。

 


私は 寺山修司から、モノに囚われず 執着せず 自由に生きることを教わったように思う

 


寺山修司のエッセイに確かこんな記述が  あった。

 


「手に持てるものは 二つだけ。

モノを所有するとは、管理すること。したがってモノが増えれば不自由になる。

しかし空を見上げて 青い空は自分のものだ、と思えば そうである」みたいな いかにもな詩人の言説に すっかり影響された私は

以後の人生でも モノへの執着なく この年まで身軽に生きてきた。

 

元祖ミニマリスト❣️

 

 

最近 静内のK牧場で

競走馬に保険をかけ、保険金目当てに殺害したという新聞記事をたまたま見た。

 


寺山修司も きっとあの世で 悲しんでいるだろうなあ…。

 


お金やモノに執着せず

ロマンに生きる人生 誰がなんと言おうが「寺山修司」に憧れます

f:id:yokosandesu:20220109053212j:image